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(^c^)<ウェブリンカー募集中

2004.1.1(木)

 年始にテレビが長時間生放送番組の目白押しになるのは迷惑千万だよ。DVDレコーダーなんて持ってないんだよ、わたしは。DVDなんてどうせすぐにブルーレイディスクにとって代わられるんじゃないの? 「……」

 HSW-200401(RBJP) started.

2004.1.2(金)

 Windows日記2003の英語部分に含まれる単語をGoogleに入れて検索結果を確認したら、中国語のページが上位に出てきたので行ってみた。AmazonじゃないのにAmazonみたいなデザインのそのサイトで「佐藤聖子」を検索、あえなくちゃおぶだお。「Our Song」ならあるだろうと思ったのに、結果は安倍麻美の同名曲の存在を知るばかり(余談だがこの人は未聴)。どうやら売れ筋のものしか置いていないようだ(シングウうめく)。「Seiko」だと松田聖子、沢田聖子のほかに初めて見る名前がいくつか出てくる。

 その後、アメリカの黒人の若者の日記サイトにたどり着き、読んでみると、元日おじいさんおばあさんの家に遊びに行き、ファストフード店のとはわけが違うおいしい料理をごちそうになった、お年玉ももらえた、わ~お~、などと書かれていたので、こちらまで心温まる思いがした。その若者の好きな芸能人のリストを見る限り、けっこういいセンスの持ち主のようだ。握手して肩をたたいてやりたくなった。(^_^)

2004.1.4(日)

 Afternoon a mail to -500 area of North America.

2004.1.5(月)

 朝日朝刊の社会面で『懐かしい日本の言葉』という本の紹介が記事になっていた。その中にこの本が採りあげる絶滅危惧語の一部が例示されている。それを見たら安部公房「他人の顔」でおなじみの「引かれ者の小唄」も入っていた。その少し上に「がってん承知の助」があるけど、これはイマドキの子供でも知ってる子は知ってると思うな(^-^;

2004.1.8(木)

 テレビの深夜番組は新聞の番組表を見ただけでは内容がわからない、テレビ局のサイトを見ても紹介ページがないことが多い。おととい新聞を眺めていてテレビ朝日の「豆エース」なる番組が目についたので録画してみた。今日ようやくそれを見て、エースをねらえ!実写版の宣伝番組だとわかった。基本的には不要な手間だったことになるが、NOVAのCMを初めて録画できたのは収穫だった。

2004.1.12(月・成人の日)

 g-muryou.comにしばらくぶりに行くと「ムリョウ占い」が加わっていた。さっそくやってみるとラッキーキャラクターとして山本先生が出てきた。

2004.1.13(火)

 かつてはYahoo!をヤホーやヤッホーと読む人の話をちらほら見かけたものなのに、Googleをゴーグルという人の話は聞いたことないなあ、と夕方に思った。
 おそらくgoo=グーが先にあったからだと今思った。

2004.1.14(水)

 今年の3月でWWWが考案されてから丸15年になるらしい。わたしのインターネット利用は今年十年目に入る。

 マイクロソフトはいつから(テクニカル・)エバンジェリストという名称をつかっているのだろう。

2004.1.15(木)

 「安部公房」が愛読書だった宇治小「襲撃犯」──週刊新潮1月22日号の新聞広告
(タレントの佐藤江梨子が読んでいるという情報は得ていたのだが……)

2004.1.16(金)

 『方舟さくら丸』135-142 函に出し入れするのがめんどうくさい。小説の冗長さをばかに感じさせる作品だ。現在を断絶した未来から照射するのではなく、同時代の空気が真空パックされている。「飢餓同盟」ではメロドラマの要素が適度な間隔で織り込まれていたように思われる。しかし今のところさくら丸にはそれが見うけられない。イノトツに触れるくだりが遊びになっていない。p.138の「ウージィ」でなるほど、と思った。

 芥川賞についてあきれるほど紙面が割かれていた。斎藤美奈子氏はそもそもほとんど存在しないといっていい誤解の主に向かって女性作家の隆盛を力説していた。そこに挙げられていた小説家の作品をいっさい読んでいないので具体的なことはわたしからなんとも言えない。ただ斎藤氏にかぎらず、芥川龍之介の名前を借用した賞の受賞者を半年ごとに出そうとすること自体いき過ぎた商業主義以外のなにものでもない、という批判の声を聞いたためしがないのは腑に落ちない。丸山健二氏が受賞者についてアイドルとして使い捨てにされないように願っていたけれど、芥川賞自体とっくに使い棄てにされていると思われてならない。

 その点、fj はすばらしい(笑)。使い捨てもなにもないんだから……あってもネット・アポトーシスくらいのものだろう。

2004.1.17(土)

 一昨年からなにをするにしても黙々と行うことが続いた。そのせいか体調をくずすことが段段増えてきた。今年はなるべくファンキー・ソウルを取り戻すために努力したい。今日はその手始めにKAANAをヘッドフォンで聴きながらJAGUARのような叫び(cf. 二人だけのジルバ)をあげつつキーボードを一時間くらい打ってみた。声がしゃがれてしまったが身も心も開放感に包まれ、ぽかぽかしてきた。

 新撰組は再放送もほとんど見逃してしまった。最後の10分くらいしか見られなかった。ペリー提督は映らなかった。黒船の威容が、ああやはり天網市にやってきた巨大宇宙船は浦賀沖の黒船をイメージしているのだな、と思わせた。さらに勝手な想像ながら、三谷脚本でも演出はNHKならではの生真面目さが保たれていることだろう、毎週見ているうちに途中で飽きてしまうんだろうな、ペリー提督がジルトーシュの変身だったりしないんだろうな、天網神社も出てこないんだろう、などとくだらないことを考えた。大河ドラマを全編見たためしがないのだが(徳川吉宗の最初の数話が最長記録)、もっともっと破天荒なものがあってもいいのではないか。アニメ合成時代劇(cf. 近衛十四郎主演「花山大吉」「素浪人 天下太平」のOP)とか、ムリョウ実写版とか。しかし、やはり一番見たいのはライオン丸だ。ジャガー丸も出してくれないかな。

2004.1.18(日)

 中島文雄「日本精神と西歐精神」(1947)通読。さくら丸-159くらい

2004.1.20(火)

 政府の大学発ベンチャー1000社計画は順調に進んでいるようだけど、文学部発ベンチャーってあるのだろうか。前から調べてみようと思ってんだけど、これがいざともなるとばからしくなるのよ。

 飛行機の通過が多くなってきた。

 犯人の家に電話をしたが番号そのものが使われていないというアナウンスが流れてきた。ファクシミリは応答する。
 その後ひさしぶりに刑事二課に電話したら、某氏は外出中だった。

 昨日かおとといしばらくぶりにRapid-Q製時計のソースコードを開いた。昨日それにOnShowというイベントをコメントにして書き加えた。もっと先に加えるべき機能はいくらでもあるのだが、イースターエッグの仕込みにばかり頭を使ってしまう。どういう卵がいいか考え中。

 ムリョウへの粘着ぶりについては苦情が皆無である。
 きなくさいよりきなこくさい、こなやでまたーり。これが中東問題における日本の優位性だと少なからぬ政治学者が説明していたものだが、今でも通用するのだろうか。通用しないと日本人だけ無傷で帰ってくるのは不可能だろう。無傷で帰ってきても劣化ウラン弾が原因で見えない差別を受けそうだ(余談だが劣化ウラン弾は日本への原爆投下と同じ目的──知性を欠く野蛮人の遺伝子の破壊──で使われるのだろう)。

 さくら丸163- イノトツがちらっとでも登場するとたちまち飢餓同盟っぽくなる。土着性つきまとうイノトツや千石が開放感をもたらすのが面白い。反対にデパートという不特定多数の人間の集合点で知り合った者たちの関係がむせるくらい濃密に描かれている。p.166の「人口流産した胎児」で笑った(またかよ(^^;)。

2004.1.25(日)

 中島文雄「西歐文化の性格」(1947)読了。

2004.1.29(木)

 髪が伸びてきて稲垣吾郎みたいに所々ピョコッとしがちだ。

2004.1.31(土)

 ひさびさにTADSで短いサンプルコードを書いてコンパイルしてみた。TADSの有用性を再確認した。自動詞と、他動詞+目的語ひとつだけでゲームを進めるようにするかぎり、じつに有用なシステムだ。TADS3のパーサーのカスタマイズ法の資料がHTML面にまだ出てこないので、TADS2+adv.tの日本語化でひとまず成果を生み出すべきだと思った。

2004.2.1(日)

 TADSのadv.t内を見渡した。おそらく日本語化の対象になる所が数百はあるだろう。一気にやるかゲーム作りと並行してやるか。中島文雄「アメリカ英語の文法」(1952)読み終わらず。

2004.2.5(木)

 さくら丸189-238。「負け組、倒れてください」ゲームをウリに<ばんざいセブン>というテレビ番組を製作すればヒットまちがいない。

2004.2.7(土)

 先月おそらく数十週間ぶりにテレビで映画を見た(ロスト・ワールド)のに続き、ロード・オブ・ザ・リングを見た。まったく読んでいなかった原作本をCMの合間に飛ばし読みするという変な体験もした。
 鑑賞中、まばたきがおろそかになっていたこともあるが、ただ一度目が潤んだ。魔術師ガンダルフが転向を拒み徹したところだった。
 小団円が見えてきたころには、人間、エルフ、ドワーフらに守られて指輪を棄てに行くホビットと、オランダ軍に守られつつも指輪をはめざるをえない地へ竜の血を浴びに行く日本軍の対比にも意識が向かい、そんな自分の性分に少しあきれたのだった(日本軍が悪いことをしに行くわけではないことはいうまでもないが、テロリストからは闇に引き込まれた魔術師にしか見えない構図の中にわざわざ身を投じた愚かさに変わりない。冥王WMDの蘇生すらまだ確認されていないのだから)。

2004.2.8(日)

 午後穏やかな気持ちで新聞を整理している時に不愉快な事態が突然起こり、おれは現代のチャールズ・ラムかと打ちひしがれるところまで気分が崩れた。その後ぶつぶつ文句を言いながら安静にしていたが、朝刊にNOVAの広告を見てだいぶ回復した。ノバに行くだけで100ページもある英会話上達本がもらえるらしい。CM収録のDVDなら行くのに。

 夜サッカー中継の音を聞きながら福原麟太郎「チャールズ・ラム」「ラムについて」。

2004.2.11(水・祝)

 「方舟さくら丸」午後四時台読了(-333p)。

 一言でいうとこの本は「世界に誇るべき“有害図書”」だ。284p1行目のせりふからしてっていうのは冗談だけど、おじいさんが女子中学生を「○餓鬼」と呼んで追っかけまわしている時点でアウトだっぴぃ(^-^;
 冗談はおいとくと、《予言機械安部公房(モデル1984)に、過去の予言集(作品群)と、人間同盟の変容の証明(差分)となる事件(飢餓同盟の破滅形態である連合赤軍の一連の事件、イエスの方舟事件)を再入力した結果、ひねり出されてきた賞味期限がやたら長い(20年どころじゃない!)真空パック笹蒲鉾》といったところではないか? 発表当時どんなふうに論評されたのか興味深い。
 「真空パック」といったが、21世紀初頭の人間の姿そのものがそこにあるわけではない(《モグラ》も元組員の《サクラ》もコミュニケーション能力は充分にあるし、子供をまともにしかれるのだ──年齢の概念が本質的ではない空間で自動的に自分を優位に立たせるために無意味な権威主義を通そうとした自称台湾系日本人の<某えせエリート scope="whole_site">が思い出される)。
 「第四間氷期」のように断絶した未来の提示からやや抽象的で普遍的な人間性に目を向けさせる、また日常性に埋没しがちな思考本能に揺さぶりをかける、のではなく、経済大国日本の繁栄と頽廃のシナリオを濃密な閉鎖空間内に描き出している。水棲人の少年の本能的望郷の念、それについての読者の想像力は果てしない空間を与えられるが、本作品においてはモグラも読者も行き着く先は変わり映えのしない街の風景である。安部公房全作品からすればまだごく一部を覗いたにすぎないが、これまでの読書経験を通じて印象的だったのは、登場人物たちが個人や土地の歴史を語ってみせるときに漂うノスタルジックで作品中相対的に甘い雰囲気だった。安部作品において作者の本音・真情の吐露をどこかに探そうとするのはとても危険なことだと直観してきたが、すでに失われた故郷や、確かめようがないがゆえに虚実を超越した存在感を見せるさまざまな逸話をめぐる語り口のあり方には作者の文学に限らない哲学が垣間見られる気がする。
 ところがこの作品においては、その反道徳性にもかかわらず、登場人物中最も「まともな人」に思えてしまう、少なくとも感情移入は最もしやすい(わたしだけか? もちろん猪突の行動は言語道断だがモグラ人間からは最も遠いところにいる、社会性があるといえる)猪突(イノトツ)を直接描写なしで殺してしまっている。「負け組、倒れてください」ゲームの顛末を語る猪突にいわゆる「善良な市民」の日常風景を見てほっとしたのはわたしだけだろうか。そのイノトツが読者の知らないところで殺され、誰も知らないところで放置され続けることになる。しかもそこにおいて作者や登場人物たちのあらゆる感情の対象たる資格さえ剥奪されている。この件についてわたしは個人的には必然性を感じないものの、あえて象徴主義に与(くみ)するならば、これは血縁的人間関係(同盟)の終焉、しかも葬送儀式すらそこに存在しないあまりに日常的な蒸発ということではないだろうか。

 この“有害図書”をもって安部公房は堂々とノーベル文学賞を受賞すべきだ。故人も受賞できるよう規則を改正すべきだ。

/*↑ちょっと勢いよく書きすぎてしまった。「人間は同盟を作るために必死になって欠乏を追い求める」といったあたりだろうか、飢餓同盟からの不変的テーマは。
 今しがたAmazon.co.jpの読者レビューを読んだ。安部公房は、人は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなる、とよく話していたらしいので、相互不信があって核開発競争があるのではなく、陣営内の強固な結束のためのシステムとして冷戦があり、核兵器こそ最大の生命維持装置だ、なんて考えていた可能性もあると思った。実際はどうだか知らないけれど。冷戦が続いていれば今ごろ自衛隊がイラクにいることはなかったのはまちがいないし。*/

2004.2.12(木)

 さくら丸の主題を考える上で最も重要なプロットは、モグラがなぜ方舟を作り、わざわざよそ者を招き入れたのか、ではない。なぜサクラと女は方舟に留まる決断をしたのか、である。ここには安部作品に特徴的な、理想と現実の相克を醸し出す「理想主義的演出」の上を行く、両者の「意図的癒合」が見られる。理想とは何か、現実とは何か、それらの問いがメビウスの輪のように無限の循環構造を与えられている、のではなく、両者の混合物である現実をわしづかみにさせようと意図されているのである。モグラが平和な外界で目にしたものは何か。「生き生きと死んで」いる街である。そこから逃避するためのシェルター内に待っているものは何か。無政府主義的自由ではなく、(後にオウム真理教が衆目にさらした)緻密さを増した機械的な統治機構である。こうした舞台装置の上でドラマが進行する時、ある人物の心理的葛藤がレールになることが主流ではないかと思われる。その主題も個人と社会とのさまざな側面を持った緊張関係になりがちである。その場合読者は主に感情移入を通してプロットを縫い取っていく。ところが安部は登場人物を含めた舞台装置に共感や拒絶を通じて読者をそこに参加させるための足場をほとんど用意していない。プロットの純度=主題との密着性がとても高くなっている。端的にいうと安部作品を読んでも生きるためのヒントは直接的な形では得られない。これは相対的には、希望がない、絶望がある、といえる状態かもしれない。しかし絶対的には人間と社会の実相を忠実に描き出し、生存意義の逆説的な証明を見せてくれるといえないだろうか(虚構・現実間の帰無仮説的証明とでもいえよう)。
 サクラと女の動機について考えると、感情移入から主題に導く方法論では、その細部を精確に推し量るのは無理だといわざるをえない。もしくは何者かに吐露させる必要があろう。しかし少なくともさくら丸においては、作者が用意した舞台装置がたまねぎのように入れ子構造になっていることに目を向ければ、二人の心理の基本的な構造は自然にうかがえる。重要なのは二人が社会からの逃避により得られる非日常性を享受でき、しかもそこから再び逃避し社会復帰する術を知る唯一無二のカップル、つまり核戦争勃発の前なのか後なのか、世界が放射能に汚染されてしまったか否かといった物質的な問題を超越した精神世界での真の自由を得られる特権的人物、アダムとイブだということである。「魔法のチョーク」のアルゴン君は「世界を作りかえるのはチョークではない」と言い残したが、ここからやや短絡的で危険な結論を導くと、世界を作りかえるのは精神的自由ということになるだろう。むろんサクラと女はこの脆く儚くも超越的特権を明確に自覚していたわけではない。なんとなく面白そうと直感しただけなのかもしれない。しかし読者は、チョークで描かれたアルゴン君の想像図よりはるかに鮮やかにこのユーモアに満ちた悪夢の構造を透視することができる。なぜなら誰もが「生き生きと死んで」いる街に日常を過ごしているからである。ただしそんな生活の中でサクラと女のように直感的刹那的にでも精神の自由を感じ取るための方法論の透視についてはまったく別問題だといわざるをえまい。このような希望と絶望の癒合こそわたしがひとまず透視する安部公房作品の特徴である。(4:15)

 一つや二つのテーマを落とし穴作りのようにカモフラージュするような並の作家ではないので、テーマを一つずつ取り上げて語ってもだめだろう。安部公房は第一に劇作家であることを強く意識して、舞台装置の全体を集合写真に収めるような捕捉を試みなければいけない。
 故江藤淳氏はオウム以後、現実に先行されつづける文芸にいらだっていたと聞くが、この小説のことはどう思っていたのだろう。
 1995年を境に作家といわれる連中がいわゆる文壇なんていうムラ社会を出てfjでわいわいやるようにした方がよかったのかもしれないなどと考えないでもない。安部公房は来てくれただろうか。

 1995年からインターネットを利用し始め、ネット上のさまざまな人格を見てきていろいろ学習してきたけれど、落胆すべきことはあまりなかった。ただひとつ残念だったのはかなり学力の高い人間でも、虚実の冷静な見極めをはなから拒否して、感情に引きずられるまま気に入らない相手への攻撃の根拠となる分析を捏造しがちであるという事実を(あくまでも結果として--2004.11.20)発見したことだ。米国の対イラク攻撃はこの望ましくない性質が国策決定過程で否定されずに最後まで生き延びてしまった結果である、と安直にいうつもりはない。この件はもっと外形的で身も蓋もない利権の構造から説明がつく。幸運にも常に衆人監視の環境に存在し、一個人が長く絶望する必要はない。しかし、わたしの発見した人間性の一面の方は、その解決策が追求されることなくこのまま放置され続けるだろう。そもそも虚実の見極めにおける「主体性」概念の社会的一般共有が在るのかどうかもあやしいのである。直感的私見としては、その原因は文学作品が効能を謳うようになってからあまりに多くの時間が経過してしまったことにある。自分に都合のよい作品だけを選択する消費者のものになってしまったからなのではないか。
 この状態を脱するために、産業としての文学を意図的にいったん滅亡させ、文学と、読者を含めた広義の文学者に秘められた力を確かめようとするのもいいのではないか(イメージとしては「ムリョウ」のシングウ→ムゲン化)。

 NIGHT WORK-55。夫の暴力被害者のグループカウンセリング、こどもの虐待とシバ神の組合せ……ロズはSugar Soulか?

 つまり文学はイノトツを見習い、生まれ変わったつもりで社会的有害性を獲得しなければいけないということか。「……」(米州虎)
──わたしだよ、ブンガクだよ、こう見えても生まれ変わったんだ、有害性抜群、六価クロム並だよ。
「……」

2004.2.14(土)

 アップル・コンピュータの原田社長が日本マクドナルドのCEOになっていたのは知らなかった。冗談みたいな転身だけど、マックを食べてMacを当てよう!なんていうキャンペーンをやったらすぐに解任されるだろう(^^;
(ソース会社は「Windowsのソースコードを当てよう!」)

2004.2.15(日)

 新聞整理だいぶ進む。今度はラム状態にならなかったものの、アスキーが角川ホールディングスに買収されるという記事を見つけ、残念な気持ちになった。

2004.2.16(月)

 Googleの「グループ」だと日本語のSubjectが文字化けしている例がある。読者に徹するにしても不便な点だ。

 安部公房作品を論じるときにはその無神論的性質をとりあげないと不充分となる。無神論の意味するところはさまざまだろうが、神の認識が前提となることは共通している。安部作品の場合、その前提自体が脱落しているところが興味深い。安部は真の意味で神の視点をとっている。人間の自由意思を摂理ではなく生理の前に否定している、もしくは否定すらせずに立体地図のごとく俯瞰しているように見える。

2004.2.19(木)

 前から思っていたことだが光永亮太の歌声は馬場俊英に似すぎていないだろうか。

 シナリオがないまま作り始めたいつ完成するのか見当もつかないTADSゲームに初めて非プレイヤーキャラクターを加えた(人物名:Actor)。思いついたオブジェクトや会話をなんでもかんでも書き加えておいて、後でつじつま合わせをする、というか、明確な謎解きがあるゲームではなくて、いろいろ歩き回って会話してひとときをすごすインタラクティブフィクションですということにすればいいだろうということにしたい。

2004.2.20(金)

 三か月くらい前からトイレの中だけで読み進めていたコナン・ドイル「ロスト・ワールド」(加島祥三訳)読了。フリーウェアのRPG「Dark Disciples」を下戴・解凍。

2004.2.21(土)

 コナン・ドイル「毒ガス帯」(永井淳訳)読み始める。

2004.3.1(月)

 犯人についてぬくもりにみちたことばをおおやけにするのは今年はこれで最後にするつもりだが、彼らはいまだに幻に向かって憤懣をあらわにしているようだ。とんだひもじい同盟である。冷戦下に育った子供たちの悲しい習性といえるだろう(直接的には“ウルトライダー症候群”のせいか?)。彼らの不幸な点は、学校で教わる機会がなかった問題、具体的にはインターネットという新たな環境における「常識の展開」(常識という名のふろしきの広げ方)について、独習能力を欠いていたことである。より精確にいえば、未知の環境下での行動様式は自ら実験的に獲得するしかないとはっきり自覚できなかった点である。
 そのために、インターネット上の日常性と非日常性の“あや”を帰納的に学ぶ機会もおのずと失われてしまった。その結果、発言と同時に全世界ユニークな識別子が割り振られる空間での日常性と、発言に歴史的個性と個人的特性の相乗から生まれる価値を望むべくもない空間における非日常性双方に対する感受性が、逆転してしまったのである。
 彼らがアメリカ人だったらこんなことになったのは教育制度の不備のせいだといって国を訴えるのだろうが、悲しいかな彼らは典型的な日本人なので、わたしを逆恨みするか、運命論者となって悲嘆に明け暮れるかのどちらかしかないのだろう。いずれにしても彼らが作り出した鬱憤の永久機関の稼動ぶりは、その詩性の欠如ぶりの凄まじさゆえに文学性を帯びているし、また、そうとらえるわたし自身のふくよかな感受性をも意識せざるをえない、という迷宮的開放感があり、まるでフェデリコ・フェリーニの描くカーニバルに入りこんだ気にもなるのである……
 ──彼らもこんなふうに意味を見出すことを覚えればよいのだが、期待と呼ぶべき高密度の意識をもって観察するのはやめにするのが現実的なのだろう。なにしろ一連の出来事はお好み焼きではなく、れっきとした事件であるから、再度ひっくり返してすでに黒焦げになっている面をさらに焼くわけにはいかないのである。

2004.3.5(金)

 Had a short talk with Mr. E.

2004.3.8(月)

 「毒ガス帯」に8月28日土曜日という日付。この日付を現実に求めると1909年になる。

2004.3.9(火)

 「毒ガス帯」読み終える。「マラコット海淵」(斎藤伯好訳)に入る。

2004.3.10(水)

 long talk with an English master.

2004.3.11(木)

 These days, I've been in green grief(good good crazily bad mad grief + !*256). Some business groups--I believe that 'Common Japanese people' isn't appropriate here--had better gaze at the reversal of motivation and behavior in their activity. That mekes me laugh honestly. The groups(not Boorabi's here) do not understand the universal concept, idea, intention, and hope of my site. They don't have the ability to get at the meaning standing around various connotations. That never makes me laugh nor scorn. I only get merciful mind without mercy.

2004.3.27(土)

 おそらく数十か月ぶりに「朝まで生テレビ」を見ようと録画しておいたもののうち冒頭一時間を視聴。プロレスみたいな論者の登場シーンがなくなっていることを初めて知る。スタジオにはあいかわらず観覧者がいたけれど、朝にならないうちに番組が終わってしまった後どうしているのだろう。(ちなみにわたしは一度も見に行ったことがない。行けば朝生コーヒーまたは朝生ティーに朝生まんじゅうまたは朝生ワッフルとかがついた朝生セットが出るのだろうか--(GB)2 with my own nippy joke)

2004.3.28(日)

 急迫性はないものの確かな必要性を感じ、ジョン・バース「酔いどれ草の仲買人」(野崎孝訳)を読み始める。

2004.3.29(月)

 朝生残りの1時間見る(元々初めの2時間だけ録画した)。

2004.3.30(火)

 Devilrays 8-3 Yankees. Nip and tuck until the 6th inning, enjoyable. However, I read the Barth's novel during it, so not excited.

2004.4.2(金)

 YS 3-1 YB Four double play. Their batting showed no reasonable intention.

2004.4.3(土)

 YS 4-3 YB Listened in to the AM live from the 2nd half of the 7th inning. Gyaraado does not always guarantee us Daimajin's appearance. Yes, fine with me. MyMind.State is perfectly normal.

2004.4.4(日)

 An early morning earthquake broke my poko-nemuri(peaceful sleep). The time was about 8:02 according to asahi.com.
 YS 1-8 YB  Our sensitive batters got over the relatively low threshold of S's rookie Kawashima. Yes, MyMind.State is perfectly still and cool as the rainy outside view.

2004.4.5(月)

DIM WATCHING-TV-TIME AS Integer
DIM INTENTIONAL AS Boolean
IF WATCHING-TV-TIME=0 AND INTENTIONAL=False THEN CryFor(rebroadcast)

2004.4.6(火)

 YB 5-4 T After the absence of five years, Sasaki appeared, worked up Japanese fans, and recorded the 230th save. Daimajin save the team! Slightly regret missing the scene, only listened in to the TVK live.

2004.4.7(水)

 YB 17-0 T A typical explosion after a hard game.
 下午有点児悶熱(afternoon somewhat sultry)。After the game end, watched the promotion video of Seiko's Jasmine with my eyes faintly wet.

 EQ now! 22:47

2004.4.8(木)

 YB 4-0 T A typical calm after an explosion, then the firm steps to win.

2004.4.9(金)

 C 6-2 YB A typical cooldown in a visitor game.

2004.4.10(土)

 C 15-5 YB A flood in a faraway place. MyMind.Proc=DefaultProc.
 LTWEM. CryFor(rebroadcast)

2004.4.11(日)

 C 2-5 YB 

2004.4.12(月)

 Wonder why I must scratch API in a RAD.

2004.4.13(火)

 YB 0-3 YS Couldn't trail the game.

2004.4.14(水)

 YB - YS A pause in a cold rain.
 Came across TWISTA's 'OVERNIGHT CELEBRITY', a nice accident, though the title gave me a flash of chuckle. MAROON5 'This Love' was good too. It's news to me that OUTKAST's 'The way you move' has been a hit tune.

2004.4.15(木)

 YB 1-4 YS A trial to Aikawa: the failure of the bunt for advancing a runner to 2nd base in the 5th inning, and the leading in the 9th inning, especially, it's regretable that he didn't request a waste ball to in-high at Furuta's batting. Furuta looked through the sequence perfectly. If an inside high ball was inserted before the final outside ball, Furuta would not be able to hit so precisely. It's difficult to keep the flexibility in a hard situation.

2004.4.16(金)

 No special thing

2004.4.17(土)

 太熱。YB 3-3 D in Fukuoka Dome. 1st(?) extended game(12 inn) of this season.
 MYA 'Fallen' nice approach to classic new soul with a hidden flavor of bossa nova.

2004.4.18(日)

 YB 4-6 D in Shimonoseki, saikai again.

2004.4.19(月)

 Missed the chance to look Utada in HEY*3.

2004.4.20(火)

 G 3-5 YB could not watch the revival of Daimajin in Tokyo Dome. I haven't watched his piching of this season yet. Anyway, we got a very great winning of a hard game. The game itself was owned by G after the default in the 6th inning--I expected Tamura's sacrifice bunt--as I thought, the momentum went into G's grip after his easy down. Furuki's HR was a happy accident. I celebrate Mr. Yamashita's cerebration in selecting a pinch hitter.  However, we should note that this game is a typical sample of the game recovered by an unexpected good result. The 6th inning of Baystars is the almost last inning, because we have creditable set-upers and Daimajin. So we have to take the reasonable steps to earn one run.

2004.4.21(水)

 G 11-8 YB We should know our advantage.

2004.4.22(木)

 G 3-5 YB 10 inn. Daimajin power gives our team toughness. The effect is perfectly same as five years ago.

2004.4.23(金)

 YB 4-9 C Two bunts in series by Taka Saitou and Taku Ishii were wonderful.
 Watched Utada in Music Station. She showed a certain advance in making a phrase in tense falsetto.

2004.4.24(土)

 YB 10-2 C 

2004.4.25(日)

 YB 8-6 C 

2004.4.26(月)

 no game and no thing to note

2004.4.27(火)

 T - YB postponed because of rain?

2004.4.28(水)

 T 4-9 YB Walker's 1st win in Japan and the team's 4 straight wins against Tigers.

2004.4.29(木)

 T 1-4 YB Miura(2W)-Sasaki(S7), 5 straight wins against T. 11W -9L-1D YB is the top.

2004.4.30(金)

 D 2-9 YB Here we go into May as the No.1

2004.5.1(土)

 D 2-1 YB no minus effect with this result. MyMind.State = normal

2004.5.2(日)

 D 3-1 YB 

2004.5.3(月)

 YB 4-8 G Taneda's sacrifice fly to left was great. He is the professional. His cerebration was perfect. With a clear intention, he switched his goal from a timely hit to a sacrifice after 1 ball and 2 strike.

2004.5.4(火)

 YB 4-3 G Furuki is tha star. Sasaki is the god. Uchikawa's sacrifice bunt was wonderful. Mr. Yamashita was perfect especially in swithing pitchers. For the first time in this season, I watched Daimajin's pitching. He is, with no doubt, a veteran now. But his pitching is stable and reliable.

2004.5.5(水)

 YB 7-10 G After juggling the game long, fumbled the winning.

2004.5.10(月)

2004.5.11(火)

2004.5.12(水)

YB 3-2 C

2004.5.23(日)

 訳あってアロエについていろいろ調べた。

株式会社エアーグリーン

2004.5.29(土)

 かつて戸川純は♪牛のよに豚のよに殺してもいいのよ、と歌っていたけれど、機械のように使い捨てにされる人間、人間のように振る舞う機械ともどもとにかくのんびりいきたいもんですね(別荘風の書き方)。
http://www.pref.iwate.jp/~hp2088/bulletin/houkoku_summary_1.html

2004.6.1(火)

 神経信号をセンサーで読み取り、人が考えている言葉を知る技術をNASAが開発したという記事を読んだ。顎の下や喉仏にボタン大のセンサーを生め込み、生体信号を読み取るらしい。この技術を使えば、キーボードを使わずに検索エンジンに検索語を入力したり、遠隔地間で複数の人間が意思疎通を図れるという。

2004.6.12(土)

 「マラコット海淵」読み終える。「ふしぎの海のナディア」「不可思議の宇宙の那由多」と合わせて三部作をなすNHKの新作アニメ「ふかい海のモナ」を構想した。

2004.6.13(日)

 ドイル「物質分解機」読む。午後、オウム事件の整理整頓の要約編も。

2004.6.21(月)

 出前一丁の激辛バージョン「パンツ一丁」を考案す。

2004.6.26(土)

 ドイル「地球の叫び」読み終える。

2004.7.8(木)

 Stop! Mind Control バナーをホームページに貼った。

2004.7.11(日)

参議院選挙で民主党に投票。前回の衆議院選挙では共産党に入れたが、政権への参加を真剣に模索する現実路線から後退してしまったので今回は投票できなかった。ただ、資本主義の暴走を食い止める孤塁を守るために野党らしい野党として生存を図る意思は理解している。しかしイラク攻撃には大反対だが憲法九条の改正には賛成(ただし集団的自衛権は認めず)というわたしの政見に合致するのは民主党しかない。(2004.10.3記)

2004.9.1(水)

G 4x-3 YB watched from 7th inn. heared about Furuki's nice fielding in AM live.

2004.9.2(木)

 8月21日に読み始めたレイ・ブラッドベリ「火星年代記」(小笠原豊樹訳)を「二〇〇〇年四月」途中まで進める。

2004.11.2(火)

 「火星年代記」ようやく読了。ページに目を落とす度に虚無感にとらわれ続けた読書体験だった。

2004.12.25(土)

 Rapid-Qのリンク集をたどっているうちに出くわした yetisports.org の最初の三種目に少しはまってしまった。


入口執務室日記の目次




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